というわけで今回は『ESPN』の専門家20人が投票した最優秀ヘッドコーチ賞の結果と、『The Ringer』 記者の記事と照らし合わせながら深堀していきます。早速投票結果を見ていきましょう。
『ESPN』の専門家20人の投票結果(予想)
- ニック・ナース (ラプターズ)15票
- マイク・ブーデンホルザー(バックス)2票
- フランク・ボーゲル(レイカーズ):2票
- ビリー・ドノバン(サンダー):1票
https://twitter.com/i/status/1225974710481014785
1位のナースHCは、昨シーズンのエースのレナードとスターティングガードのダニー・グリーンが抜けて、さらにシーズン中も主力選手のケガ人が続出しながらもイースト2位に導いたということで、ライバルに圧倒的に差をつけています。
チームスタッツも優秀でディフェンスレーティング2位、ネットレーティング4位、ファーストブレイクからの得点1位、スティール数2位と素晴らしい成績を残しています。
シーズン開幕前は「今年のラプターズはプレーオフに行ければいいかな?」くらいに思っていましたがすごいチームになりました。ニック・ナースが最優秀コーチ賞受賞するなら文句はありません。
2位以下のマイク・ブーデンホルザー、フランク・ボーゲル、ビリー・ドノバンHCの他にも『The Ringer』
ブーデンホルザーHCについては、バックスをリーグ最高勝率に導いている点。ボーゲルHCもレイカーズをウェスト1位に導いている点をそれぞれ評価しています。
ドノバンHCはロスターが大きく変わったサンダーをウェスト5位に導いた手腕を評価。
マクミランHCは昨シーズンのペイサーズのエースだったオラディポが欠場する中、チームをイースト5位に導いている点。
こうやって見ていくと、NBAには優秀なヘッドコーチがたくさんいますね。他にもクリッパーズのドック・リバース、セルティックスのブラッド・スティーブンス、ヒートのエリック・スポルストラもそれぞれのチームで好成績を残しています。
今回の『ESPN』のニュースはもう見たという人も多いと思いますので、少し補足してみました。
もうすぐ2019/20シーズンのNBAアワードの発表になります。まず前提として、今シーズンのNBAアワードの選考期間について、NBAはシーズン再開後のシーディングゲーム(順位決定戦)は選考期間外とすると発表しました。
これはシーズン再開後にシーディングゲームに参加しない8チームの所属選手に対して、得点王やリバウンド王などのいわゆる個人スタッツの変化が生じるため、公平さに欠けるという判断からだそうです。
確かに今シーズンはイレギュラーだったのと、シーズンの4分の3ほど消化したのだから、選考期間としては充分だと思います。
嫌なのは数年後に振り返ったときに、「あのシーズンのNBAアワードの価値は低い」とか言い出す人ですね。特殊なシーズンだったけど選手達は全力でプレーしてますし、そういうことは言ってほしくないです。
『The Ringer』 記者の元の記事のリンクと、NBAのコーチングについて紹介している本のリンクです。興味がある方はどうぞ。