というわけで今回はちょっとニッチな内容になります。それでもタイスに注目してほしくてブログにしてみようと思いました。きっかけはセルティックスの試合を観ていたときに、あまり注目していなかったけど「このタイスって誰?めっちゃ良い選手じゃん」と思わずうなってしまったからです。
ダニエル・タイスとは
出典:GETTY IMAGES
まずタイスってどんな選手?というわけで基本情報を補足していきます。タイスは1992年4月4日生まれのドイツ出身の28歳。ドイツリーグで2009年から2017年までを過ごし、2017年の6月にセルティックスと2年契約を結んでNBA入りしました。ポジションはPF/Cで206㎝、111㎏。2019/20シーズンの主なスタッツは、シーズン中断までで58試合で23.8分出場し、平均9.3得点、リバウンド6.6、ブロック1.3を記録しています。スタッツ的には地味ですが、タイスのスタッツには表れない部分を掘り下げてみたいと思います。
今回注目した点は、タイスが今シーズンにマッチアップした選手のFG%と3PTFG%をどれだけ抑えているか?ということです。それをポジション別や他のエリートセンターのスタッツと比較してみます。
POS | TIME% | TOV | BLK | FGM | FGA | FG% | 3PM | 3PA | 3P% | FTA | SFL | |
Daniel Theis | C | 43.6 | 37 | 7 | 101 | 187 | 54 | 8 | 33 | 24.2 | 60 | 28 |
F | 39.1 | 49 | 15 | 121 | 275 | 44 | 28 | 81 | 34.6 | 99 | 43 | |
G | 17.2 | 61 | 32 | 126 | 309 | 40.8 | 31 | 82 | 37.8 | 67 | 34 | |
TOTAL | 100 | 147 | 54 | 348 | 771 | 45.1 | 67 | 196 | 34.2 | 226 | 105 | |
Hassan Whiteside | C | 45.1 | 31 | 20 | 129 | 273 | 47.3 | 16 | 47 | 34 | 41 | 23 |
F | 39.9 | 32 | 60 | 207 | 436 | 47.5 | 40 | 97 | 41.2 | 89 | 51 | |
G | 14.9 | 41 | 53 | 159 | 388 | 41 | 25 | 67 | 37.3 | 80 | 36 | |
TOTAL | 100 | 104 | 133 | 495 | 1097 | 45.1 | 81 | 211 | 38.4 | 210 | 110 | |
Andre Drummond | C | 48.6 | 32 | 18 | 145 | 255 | 56.9 | 21 | 38 | 55.3 | 44 | 29 |
F | 34.8 | 34 | 20 | 172 | 342 | 50.3 | 40 | 90 | 44.4 | 44 | 20 | |
G | 16.7 | 53 | 31 | 158 | 340 | 46.5 | 36 | 85 | 42.4 | 73 | 36 | |
TOTAL | 100 | 119 | 69 | 475 | 937 | 50.7 | 97 | 213 | 45.5 | 161 | 85 | |
Rudy Gobert | C | 45.4 | 51 | 12 | 132 | 307 | 43 | 32 | 79 | 40.5 | 55 | 28 |
F | 36.6 | 58 | 37 | 191 | 468 | 40.8 | 39 | 115 | 33.9 | 89 | 46 | |
G | 18 | 55 | 53 | 241 | 617 | 39.1 | 44 | 126 | 34.9 | 57 | 32 | |
TOTAL | 100 | 164 | 102 | 564 | 1392 | 40.5 | 115 | 320 | 35.9 | 201 | 106 | |
Brook Lopez | C | 45.2 | 27 | 37 | 118 | 299 | 39.5 | 22 | 77 | 28.6 | 36 | 15 |
F | 40.1 | 37 | 49 | 199 | 481 | 41.4 | 60 | 161 | 37.3 | 101 | 45 | |
G | 14.6 | 41 | 25 | 164 | 369 | 44.4 | 38 | 88 | 43.2 | 54 | 23 | |
TOTAL | 100 | 105 | 111 | 481 | 1149 | 41.9 | 120 | 326 | 36.8 | 191 | 83 | |
Myles Turner | C | 43.2 | 27 | 14 | 112 | 202 | 55.4 | 11 | 31 | 35.5 | 40 | 25 |
F | 41.7 | 50 | 39 | 135 | 311 | 43.4 | 30 | 78 | 38.5 | 87 | 46 | |
G | 15.1 | 28 | 31 | 122 | 265 | 46 | 31 | 65 | 47.7 | 44 | 19 | |
TOTAL | 100 | 105 | 84 | 369 | 778 | 47.4 | 72 | 174 | 41.4 | 171 | 90 |
出典:NBA.com
比較した選手は上からタイス、ホワイトサイド、ドラモンド、ゴベア、ブルック・ロペス、ターナーの6人。
すみません。ちょっと見づらいかもしれませんが、この表で立証したいのはタイスの機動力です。シュートを打たせない、またはプレッシャーをかけてシュートを落とさせるディフェンス力に注目していきます。
それぞれ説明していくと、POSはディフェンスでマッチアップしたポジション、TIME%はそのマッチアップしたポジション別の比率、TOVはターンオーバーを誘発した本数、BLKはブロックした本数、FGM・FGAはシュートを決められた・打たれた本数、3PM・3PAも同様、FTAはフリースローを与えた(打たれた)本数、SFLはシューティングファール数を表しています。
タイスはこれらの選手と比べると高さがないので、対センターへのディフェンスでは苦労しています。実際にセンターへのディフェンスではブルック・ロペスが一番抑えています。
ここで一番注目したいのはタイスのスリーポイントへのディフェンス能力の高さです。全ポジションに対しての被スリーポイント成功率ではタイスがこの中で1番目優れています。つまりタイスは、機動力を活かしてガードの選手へのプレッシャーもかけることができるため、相手のシュート成功率を低く抑えることに成功しています。
続いてタイスの検診性について
次の動画でタイスのスクリーナーとしてのプレーに注目してみます。タイスがテイタムのためにイングラムにスクリーンをかけてヘイズのブロックとリバウンドを防いでいます。
次もタイスがテイタムのためにイングラムにスクリーンをかけてフリーでスリーポイントを打たせています。
次はピック&ポップでタイスがスリーポイントを決める場面です。
タイスはスリーポイントを1試合平均で1.4本打って32.1%の成功率なので、あまり良いシューターとは言えませんが非常にバスケットIQが高く、周りの選手を活かす検診性の高さがよくわかります。
まとめ
ここまでダニエル・タイスのディフェンス面、スクリーナーとしての貢献度の高さについて紹介してみましたが、こんなに活躍してるのに2年$10M(1,000万ドル)はコスパが良すぎます。
セルティックスといえば、テイタム、ブラウン、ウォーカー、ヘイワード、スマートの5人に注目しがちですが、試合をよく観るとタイスのようなディフェンスと味方のためにスクリーンをかけ続ける選手にももっと注目してほしいと思って、今回のようなブログを書くことにしました。
今回のブログはNBA.comとForbesのHunter Felt 氏の記事、Chris Grenham氏の記事を参考にしました。リンクをそれぞれ貼っておきます。それと以前書いたセルティックスのオフシーズンの戦力分析も貼っておきます。
アデトクンボのディフェンスについてのブログ↓
https://theadmiral50.net/nba/2020-antetokounmpo-fg
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