今回は以前にも取り上げたP・J・タッカーに再度注目していこうと思います。今回取り上げるのは、彼が得意とするスリーポイントのエリア、左のコーナースリーが活きるトレード先候補を調べていきます。
まず今シーズン21試合終了時のP・J・タッカーの左のコーナースリーの成功率ですが、48.0%(12本/25本)という高水準であることに触れておかなければなりません。↓
今回はタッカーの左のコーナースリーがしっくりハマるトレード先候補はどこか?という視点で話を進めていきたいと思います。
注目するポイントは、
- 左のコーナースリーのチーム全体の成功率
- 主にコーナースリーを打つ選手の左右の成功率
※2.に該当する選手はフォワードの選手が多い傾向があることがわかりました。一概には言えませんが、ガードでボールハンドラーだったり、ゲームをコントロールする選手はトップや45度の位置から打つ選手が多いようです。
ちなみに今回取り上げる元ネタは『spacecityscoop.com』からです。↓
https://spacecityscoop.com/2021/02/03/houston-rockets-five-teams-trade-pj-tucker/
トレード先候補1:シクサーズ(2021年2月7日のデータ)
https://jp.global.nba.com/teams/hotzones/#!/sixers
- 左のコーナースリーのチーム全体成功率:32%(32/100本)
- 主にコーナースリーを打つ選手の左右の成功率
- トバイアス・ハリス 左:37.5%、右:53.8%、全体:44.4%
- ダニー・グリーン 左:29.4%、右:36.1%、全体:36.6%
- セス・カリー 左:66.7%、右:44.4%、全体:51.1%
データを見ると、セス・カリーの成功率が優秀すぎるだけでなく、タッカーとも得意なシュートエリアが被ることが分かりました。もしタッカーがシクサーズに加入したら、2人で左のコーナースリーのエリアをシェアする必要があります。
トバイアス・ハリスが右のコーナースリーを得意としているので、シクサーズは現時点で既に左右共にコーナースリーを得意とするスペシャリストがいるわけです。
それでもチーム全体で見ると左のコーナースリーの成功率が32%と低いので、タッカーを補強するのは理にかなっていると考えられます。
トレード先候補2:マーベリックス(2021年2月7日のデータ)
https://jp.global.nba.com/teams/hotzones/#!/mavericks
- 左のコーナースリーのチーム全体成功率:42.2%(38/90本)
- 主にコーナースリーを打つ選手の左右の成功率
- ティム・ハーダウェイ・Jr 左:46.2%、右:40.9%、全体:40.0%
- トレイ・バーク 左:38.5%、右:31.6%、全体:38.1%
- ジョシュ・リチャードソン 左:50.0%、右:30.8%、全体:27.3%
マブスは一見、左のコーナースリーの成功率が高く見えますが、そもそもチーム全体のスリーポイント成功率が32.8%とリーグで一番低いため、スリーポイントシューターが補強ポイントになっています。
またディフェンスレーティングも112.5でリーグ24位と低迷しているのでタッカーを補強することで弱点を補える可能性は高いです。
しかし、同じカンファレンスなのでトレードされるかは微妙な感じがします。
トレード先候補3:ブレイザーズ(2021年2月7日のデータ)
https://jp.global.nba.com/teams/hotzones/#!/blazers
- 左のコーナースリーのチーム全体成功率:47.9%(34/71本)
- 主にコーナースリーを打つ選手の左右の成功率
- ゲイリー・トレント・Jr 左:64.3%、右:42.1%、全体:45.0%
- ロバート・コビントン 左:14.3%、右:27.8%、全体:30.3%
- カーメロ・アンソニー 左:40.0%、右:34.8%、全体:35.3%
ブレイザーズといえばリラードとマッカラムですが、2人とも左のコーナースリーの試投数がリラード2本、マッカラム8本と極端に少なく、一番チームで左のコーナースリーを打っているのはゲイリー・トレント・Jrの14本でした。
またデリック・ジョーンズ・Jrやコビントン、ロドニーフッドも左のコーナースリーを打つ機会が少なく、チームとして左のコーナースリーの割合が全体のシュートの3.6%で、シクサーズやマブスと比較しても少ないことが分かりました。
コリンズやヌルキッチがケガでいないため、ディフェンスレーティングも29位と低迷しています。コーナースリーだけに限らず、ディフェンスの補強という面からもP・J・タッカーの獲得は理にかなっています。
ただブレイザーズもウェスタンカンファレンスなので1巡目指名権や有望な選手を放出しない限りタッカーの獲得は難しい気がします。
トレード先候補4:バックス(2021年2月7日のデータ)
https://jp.global.nba.com/teams/hotzones/#!/bucks
- 左のコーナースリーのチーム全体成功率:46.4%(45/97本)
- 主にコーナースリーを打つ選手の左右の成功率
- ドリュー・ホリデー 左:40.0%、右:48.6%、全体:38.3%
- クリス・ミドルトン 左:30.0%、右:50.0%、全体:45.2%
- ドンテイ・ディビンチェンゾ 左:70.0%、右:36.7%、全体:40.4%
バックスのロスターには他にも左のコーナースリーを得意としている選手がいました。ブリン・フォーブスです。フォーブスは左のコーナースリーを61.5%(8/13本)の高確率で決めています。
ディビンチェンゾの70.0%(7/10本)、オーガスティン45.5%(5/11本)など、バックスは左のコーナースリーを決められる選手を多くロスターに抱えるチームであることが分かりました。
ただイーストのチームなのでロケッツからはトレードしやすいのではないかと推測します。
トレード先候補5:ペリカンズ(2021年2月7日のデータ)
https://jp.global.nba.com/teams/hotzones/#!/pelicans
- 左のコーナースリーのチーム全体成功率:41.0%(32/78本)
- 主にコーナースリーを打つ選手の左右の成功率
- ロンゾ・ボール 左:58.8%、右:33.3%、全体:35.3%
- エリック・ブレッドソー 左:54.5%、右:32.5%、全体:40.4%
- ブランドン・イングラム 左:36.4%、右:34.5%、全体:38.3%
ペリカンズは他にもレディックがいますが、今シーズンのスリーの成功率が32.6%と不調です。ジョシュ・ハートも同じく左のコーナースリーを苦手としているようです。(左23.1%、3/13本)
ペリカンズはウェスタンカンファレンスのチームですが、シーズン前にドリュー・ホリデーを放出したことで1巡目指名権をたくさん保有しています。そういった意味では、その指名権を使ってP・J・タッカーに限らず弱点を補うトレードを行なうことができます。
まとめ
ここまで5チームを追ってきましたが、イーストで左のコーナースリーを苦手とするシクサーズが最もP・J・タッカーのトレード先にふさわしいのでは?という仮説にしっくりきました。
今回も最後まで読んでくださってありがとうございました。
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