というわけで今回は、ニックスがクリス・ポールと契約するのもありじゃないか?という説の反対意見を書いていこうと思います。
まず前提としてニックスは、ポイントガードをとても必要としています。2019/20シーズンのニックスはFG%24位、アシスト数27位、3PTA29位、3PTM30位、3PTFG27位など、シュートセレクションが非常に悪いことがスタッツを見るとよく分かります。
次にニックスの2020/21シーズンのキャップスペースに余裕があることについてですが、ニックスの2020/21シーズンのチームサラリー$82,843,203(約8,283万ドル)は、クリス・ポールの$41,358,814を加えても収まるということ。
つまり、実力のあるポイントガードが欲しいニックスがクリス・ポールを獲得してもキャップオーバーにならないということです。
じゃあ若い選手達の良いお手本になるクリス・ポールをトレードで獲得してもいいのでは?という意見が出てきますが、反対意見は2つあります。
ひとつはクリス・ポールの2021/22シーズンの$ 44,211,146相当のプレイヤーオプション付きのサラリーです。周知の通り2021シーズンのオフは大物選手が複数FAになるタイミングです。その大事なタイミングにクリス・ポールの重たい契約があると、思ったような契約を結べない可能性が出てきます。
もうひとつは2020/21シーズンのオフ、つまり今回のオフにラプターズのフレッド・バンブリートを狙いに行くべきという意見です。
ラプターズはバンブリートと間違いなく契約延長するはずですが、ラプターズはこのオフにバンブリートだけではなく、イバカやガソル、来シーズンにはラウリーとの契約問題が控えていることから、ニックスの方が潜在的にキャップスペースに余裕があります。仮にニックスがバンブリートを年間で2,000万ドルほどで契約できた場合、クリス・ポールの半分以下で済むことになります。
続いてニックスがサンダーとのトレードでクリス・ポールを獲得しようとすると、見返りにニックスのドラフト指名権や期待の若手選手などを放出しなければなりません。ただし、サンダーも良い話があればクリス・ポールを出したいはずですし、ニックスも交渉次第では7年間で15本も1巡目指名権を持つサンダーから、ポールの契約を引き受ける代わりに指名権を一緒に引っ張ってきたいところです。
他にもクリス・ポールに固執しなければベテランで実力のあるポイントガードでFAになる、ゴラン・ドラギッチやジェフ・ティーグなどを短期契約を結ぶという手段もあります。
2021シーズンオフにFAになる、ヤニス・アデトクンポ、カワイ・レナード、レブロン・ジェームス、ポール・ジョージ、ジュール・ホリデー、ゴードン・ヘイワード、ルディ・ゴベアなどを狙うのであれば、ニックスはクリス・ポールの獲得を控えるべきだと思います。
まとめ
・ポイントガードを必要としているニックスはクリス・ポールを獲りに行っても良いのではないか説がある
- 実際にポールを獲得しても2020/21シーズンのチームサラリーには収まる
- クリス・ポールじゃなくて、フレッド・バンブリートを狙うべき
- ポールを獲得すると2021シーズンのオフにFAになる大物選手獲得レースに充分な体制で臨めなくなる
今回も『Forbes』のTommy Beer氏の記事を参考にしました。↓