今回は4月30日の記事を基にしています。nbaanalysisによればこの時点でのコーチオブザイヤー候補はジャズのクイン・スナイダー、ニックスのトム・シボドー、サンズのモンティ・ウィリアムズの3名に絞られたようです。
今回はそんな3名の率いるチームの順位や好調な要因をまとめていこうと思います。
クイン・スナイダー(ユタ・ジャズ)
候補者の1人目はジャズのクイン・スナイダーHCです。
スナイダーHCのジャズは5月2日現在、46勝18敗、勝率71.9%でウェスト首位に着けています。ドノバン・ミッチェルがケガで欠場しているため2位のサンズとの差はひっくり返るかもしれませんが好調です。
昨シーズンはプレーオフでナゲッツに惜しくも敗れましたが今シーズンの方がチームの完成度は上がっています。チームスタッツを追ってみましょう。
ジャズのオフェンス・ディフェンス・ネットレーティング ※5月2日調べ
- オフェンシブレーティング 116.4(リーグ4位)/ 111.8(リーグ9位)
- ディフェンシブレーティング 107.5(リーグ3位)/ 109.3(リーグ12位)
- ネットレーティング 8.9(リーグ1位)/ 2.5(リーグ9位)
今シーズンと昨シーズンと比較してみました。すべてのカテゴリーで今シーズンの方が昨シーズンを上回っています。
ジャズのスリーポイントスタッツ比較 ※5月2日調べ
- 3PA 43.4本(リーグ1位)/ 35.2本(リーグ10位)
- 3PM 16.9本(リーグ1位)/ 13.4本(リーグ7位)
- 3P% 39.1%(リーグ3位)/ 38.0本(リーグ1位)
昨シーズンよりもスリーポイントを多用し、さらに成功率も上げていることからチームの成熟度が増していることがよく分かります。
トム・シボドー(ニューヨーク・ニックス)
2人目はニックスのトム・シボドーHCです。
シボドーHCのニックスは5月2日現在、35勝28敗、勝率55.6%でイースト4位に着けています。特に4月は9連勝を含む11勝4敗と絶好調でした。
ニックスのオフェンス・ディフェンス・ネットレーティング ※5月2日調べ
- オフェンシブレーティング 110.4(リーグ19位)/ 105.9(リーグ27位)
- ディフェンシブレーティング 108.0(リーグ4位)/ 112.4(リーグ23位)
- ネットレーティング 2.4(リーグ9位)/ -6.5(リーグ26位)
昨シーズンと比べるとすべてのカテゴリーで大幅に改善していることが分かります。今シーズンからチームを率いているシボドーHCは短期間でよくここまでチーム力をアップさせていますね。
ニックスのスリーポイントスタッツ比較 ※5月2日調べ
- 3PA 29.7本(リーグ27位)/ 28.4本(リーグ29位)
- 3PM 11.5本(リーグ22位)/ 9.6本(リーグ30位)
- 3P% 38.7%(リーグ5位)/ 33.7本(リーグ27位)
ジャズのオフェンスの特徴であるスリーポイントでニックスと比べるのはニックスにとっては不公平かもしれないですが、昨シーズンの比べるとニックスもこのスタッツを改善しています。
ニックスの最大の特徴は相手チームのFG%をリーグ1位の44.5%に抑えていることです。
ディフェンスが好調な要因なのでオフシーズンにはプレイメイカータイプでスリーが得意な選手を獲得したいですね。
モンティ・ウィリアムズ(フェニックス・サンズ)
3人目はサンズのモンティ・ウィリアムズHCです。
ウィリアムズHCのサンズ5月2日現在、45勝18敗、勝率71.4%でウェスト2位に着けています。昨シーズンの終盤も好調でしたがシーズン前にクリス・ポールを獲得したことが大きいです。
サンズのオフェンス・ディフェンス・ネットレーティング ※5月2日調べ
- オフェンシブレーティング 115.5(リーグ7位)/ 111.3(リーグ12位)
- ディフェンシブレーティング 109.2(リーグ5位)/ 110.8(リーグ17位)
- ネットレーティング 6.3(リーグ2位)/ 0.5(リーグ14位)
今シーズンのサンズはディフェンス面の改善がチームの好調を支えているようです。主な要因はクリス・ポール、ジェイ・クラウダー、ダリオ・サリッチなどのベテランをロスターに加えたことで試合に勝ち切れるようになったことです。
サンズのスリーポイントスタッツ比較 ※5月2日調べ
- 3PA 34.8本(リーグ14位)/ 31.8本(リーグ21位)
- 3PM 13.0本(リーグ13位)/ 11.4本(リーグ20位)
- 3P% 37.3%(リーグ10位)/ 35.8本(リーグ16位)
このカテゴリーでもサンズはすべて改善しています。
サンズの特徴はホーム25勝9敗、アウェイ20勝9敗とどちらでも勝てること。またクラッチタイムでの勝率も65.6%の3位としっかり勝ち切っています。
まとめ
スナイダー、シボドー、ウィリアムズHCが率いるそれぞれの特徴を調べてみましたが、
アメリカ合衆国とカナダのスポーツ記者及び放送関係者の投票によって選出される。出典:『ウィキペディア(Wikipedia)』
とあります。近年で見ると昨シーズンはラプターズのニック・ナース(勝率71.9%)、その前はバックスのマイク・ビューデンホルツァー(勝率73.2%)など勝率の高いチームのヘッドコーチが受賞しています。
しかし、1999/20シーズンのマジックのドック・リバースのように勝率50.0%でも受賞するという例外もあります。これはヘッドコーチ初年度でチームを率いて5割勝たせたことが評価されたようです。
チームの勝率で判断するとスナイダーやウィリアムズHCが有利に思えますが、昨シーズンからの改善度で判断するとシボドーHCに軍配が上がります。
リーグの盛り上がりから考えるとあのニックスをここまでのチームに成長させたシボドーHCに個人的には受賞してほしいですね。
今回も最後まで読んでくださってありがとうございました。また更新します。
https://theadmiral50.net/nba/2020-21-nba-trade
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